夜寝るとき、布団とベッドのどちらを使っていますか?近年はベッドを使う家庭が増えてきてはいますが日本ではまだまだ布団で睡眠をとるという習慣が根強く残っています。布団もベッドも、それぞれ魅力がたくさんありますが、布団とベッドではどちらが質の良い睡眠をとることができるか、気になったことはありませんか?今回は、布団とベッドのメリット・デメリットについてご紹介します。
ベッド派と布団派、どちらの割合が多い?
使用している寝具について調査したという東京ガス都市生活研究所の「生活定点観測レポート2014」によれば、1990年の段階では布団が74.4%であったのに対し、2014年では49.3%と、ベッドを使用している人の割合が年々上昇傾向にあることが見てとれます。これは、布団の機能性がベッドより劣っているということを示しているわけではなく、洋室に住む人が増えていることや、高齢者の増加などが大きく影響していると考えられます。
高齢者の増加との因果関係についてピンとこない方もいるかもしれませんが、ベッドであれば布団の上げ下ろしがなく、高い位置にあるため寝起きが楽にできるといったことが関係しています。いま、高齢者の方で布団からベッドに切り替える人は増えているのです。
布団のメリットとデメリットは?
まずは、布団のメリット・デメリットについてまとめてみましょう。
布団のメリット
・部屋を広く使える
・こまめに干せる
・引っ越しの際に処分に困らない
布団の最大の利点は、部屋を広く使える点です。ベッドと違って畳む事ができるため、デッドスペースもできません。また、引っ越しや模様替えの際も畳んで運ぶことができるため、処分や運送にも手間がかかりません。天気の良い日に干すだけで簡単に手入れができるのも布団の大きな魅力の一つと言えるでしょう。
布団のデメリット
・布団の上げ下ろしが手間
・しまう場所(押入れ)が必要になる
・ホコリを吸い込みやすい
起床時に布団を上げて押し入れにしまい、就寝時に布団を敷く必要があるため、膝や腰に痛みを抱えている方やご高齢の方にとっては苦痛になることもあるでしょう。また、布団をずっと敷きっぱなしにしてしまうと、カビなどにより寝具の寿命を縮めてしまうことにもつながります。また、床に敷いて寝ると位置が低いため、降りてきたホコリを吸い込みやすいということもあります。アレルギー持ちの方は、部屋をこまめに掃除していないと症状を悪化させてしまうことにもつながるでしょう。
つまり、布団はこんな人におすすめ
・部屋を広く使いたい人
・引っ越しや転勤が多い人
・日当たりの良い部屋に住んでいる人
・部屋に収納が多い人
ベッド(マットレス)のメリットとデメリットは?
続いて、ベッドのメリット・デメリットを紹介します。
ベッドのメリット
・ベッド下を収納として活用できる
・高さがあるため寝起きをしやすい
・上げ下ろしの手間がない/敷きっぱなしでも良い
ベッドの大きなメリットは、すぐに睡眠に入れるという点です。布団のように敷いたり準備したりする必要がありません。また、ベッドは立ち上がるのも楽なため、足腰に痛みを感じている方や高齢の方にとって使いやすい寝具です。中には、ベッド下に引き出し(収納)がついているものもあり、収納が少ない部屋にとっては大きなメリットになるでしょう。
ベッドのデメリット
・デッドスペースができる
・マットレスと相性が合わないと腰を痛める
・大きいマットレスの場合は干すのが難しい
ベッドは、基本的に据え置くことを前提に作られているため、使えないスペース(デッドスペース)が生まれてしまいます。また、マットレスとの相性が合わないと腰に負担をかけるといったデメリットもあるため、使う際には慎重に選ぶ必要があります。
ベッドはこんな人におすすめ
・広さに余裕のある家に住んでいる人
・高齢者、足腰が弱い人
・収納スペースが欲しい人
まとめ:住居環境や自分の体調に合わせて決めるのがベター
寝具は、部屋のデザインや雰囲気だけでなく、住居環境や自分の体調に合っているか、体に良い寝具かを考慮して、入念に選びましょう。合わない寝具を不用意に選んでしまうと、引越し先に置けない、業者を頼まないと処分できないといった問題を抱えてしまう可能性があります。寝具は、一度買ったらなかなかすぐに買い換えられるものではありません。ぜひ、慎重に選んでいきましょう。