気温が上がっていよいよ夏!暑い季節になると、気温や湿度のせいで寝苦しい日が増え、睡眠不足が続いてしまうこともあります。
そして、夏になると出て来るのが寝汗の問題。寝汗は体の正常な反応ですが、寝汗の量が増えすぎると睡眠に悪影響を及ぼすこともあります。そこで今回は、寝汗のメカニズム、寝汗の対策についてご紹介していきます。
寝汗の役割って?
寝汗は、私たちが質の良い睡眠をとるために重要な役割を果たしています。睡眠の質と体温には密接な関係がありますが、その体温調節に一役をかっているのが、寝汗です。季節や環境によっても異なりますが、一般的に、人は一晩でコップ1杯〜1杯半程度の寝汗をかいていると言われています。起きた時には寝汗を感じないことも多いですが、それは寝入り始めに汗をかき、朝にはすっかり乾いているためです。
しかし、病気やストレス、寝室の環境によって寝汗の量が増えてしまうことで、大量の寝汗をかいたり、寝汗が止まらなかったりして、良質な睡眠を妨げてしまうことがあります。では、寝汗の量が増えるのにはどのような原因があるのでしょうか。
寝汗の量が増える原因4つ
体の温めすぎ
特に冬にありがちなのが、身体を温めるために厚着をしたり、靴下をはいたり、入浴直後に布団に入ったりすることで体温が下がらないというパターン。人間の体は、眠るときには深部体温(体の中の体温)を下げるのですが、体温が上がりすぎたため下げようという力がはたらき、大量の寝汗をかいてしまうのです。
お酒の飲み過ぎ
アルコールを摂取すると、人間の体にとって有害な物質である「アセトアルデヒド」が生成されます。体はアセトアルデヒドを汗や尿として体の外に排出しようとするため、寝汗が増えてしまうことがあります。
更年期障害
女性は更年期になると、「エストロゲン」という物質の分泌量が減少します。エストロゲンが減少すると自律神経が不安定になり、体温調節が上手く機能しなくなって大量に寝汗をかくなどの症状が出ることがあります。
ストレス
ストレスを感じると、自律神経が乱れて体温調節がうまく機能しなくなり、寝汗がひどくなる場合があります。特に冬場は日照時間が短くなるため、精神的に不安定になって寝汗の量が増えることがあります。
これで寝汗をかいてもぐっすり寝られる!有効な対策5つ
1.吸湿性、通気性に優れたマットレス・敷布団にする
寝汗をよく吸収してすぐ乾くタイプのマットレスパッドやシーツを使用すると、寝汗をかいても快適に眠れます。また、通気性の優れたポリエチレンファイバーのマットレスなども、寝汗をすぐに発散してくれるためおすすめです。
2.パジャマを工夫する
ジャージやスウェットをパジャマ代わりにしている方も多いと思いますが、実はこれらの素材は吸湿性や通気性が高くないため、寝間着にはあまり適していません。寝汗をかきやすい方は、ガーゼ素材や綿素材、または吸水速乾タイプの化学繊維のパジャマを着て寝るのがおすすめです。
3.寝る前に水分を補給する
熱帯夜など寝汗の量が増える日は、脱水になりやすい傾向があります。そのせいで体調を崩しやすく、また喉が渇いて目が覚めてしまうこともあるため、眠る前にはコップ一杯分の水を飲んで水分補給しておくと良いと言われています。
4.規則正しい睡眠・食生活を心がける
不規則な生活を続けていると自律神経が乱れやすくなり、大量の寝汗をかく原因にもなります。毎日決まった時間に寝起きするなど規則正しい睡眠と食生活を意識して、自律神経を安定させましょう。
そして、朝起きたらまず日を浴びるのがおすすめ。寝起きが良くなるのはもちろん、自律神経を整える効果もあるそうです。
5.気分転換の時間を作る
体調を整えるためには、趣味や運動など好きなことをする時間を作ってストレスを発散しましょう。また、寝る前にリラックスタイムを作り、仕事のストレスから解放されてから眠るのがおすすめです。
まとめ
寝汗は、時に不快に感じることもありますが、基本的には正常な現象です。寝汗をかかないようにするのではなく、寝汗をかいても快適に眠れるよう寝室環境を整えましょう。寝汗が睡眠に悪影響を及ぼさないように対策をして、上手く寝汗と付き合っていくことで快眠につながります。