正しい仮眠をすれば、さまざまなメリットを得ることができます。仮眠の有効性を証明する研究は広く行われており、世界的に有名な企業のなかにも勤務時間中に仮眠を取り入れているところがあるほど。今回は、仮眠の役割とメリット、そして正しい仮眠のとり方についてご紹介いたします。
仮眠の役割って?
仮眠は、疲れをとってリフレッシュするのに最適な方法です。アメリカのワシントンD.C.に本拠地を置くNPO団体「ナショナル・スリープ・ファンデーション」によると、仮眠を取ることにより、記憶力や集中力をアップして、パフォーマンスを高めることが可能になります。
脳の大脳皮質は、長期記憶や情報処理を司っています。私たちが得る情報の約80%が視覚を通して入手されますが、視覚から入る情報量が多いほど、大脳皮質が疲弊して情報を処理する能力が低下します。また、大脳皮質が疲労すると、記憶力や集中力の低下にも繋がります。
仮眠をとって視覚から入ってくる情報を遮ることで、大脳皮質の働きを休ませることができます。つまり、大脳皮質を疲労回復させることで、仕事や勉強の生産性を高めることができるのです。
仮眠のメリット・デメリットとは?
仮眠が持つのはメリットばかりではありません。デメリットも存在します。ここでは、仮眠のメリットとデメリットについてご紹介します。
仮眠のメリット
仮眠のメリットはいくつかあります。眠気が取れること、疲れが取れて仕事の効率が向上することなどに加えて、適度な仮眠は健康維持にも役立つとされています。仮眠のメリットを認めていた人の中には、ジョン・F・ケネディやロナルド・レーガンなどアメリカ歴代の大統領や、アルベルト・アインシュタインやトーマス・エジソンなどの著名人がいます。これらの著名な人々は、仮眠の価値を高く評価していたとされています。
仮眠のデメリット
デメリットとして言われているのは、仮眠時間を適度な時間に止めておかないと、「睡眠慣性」を招いてしまうことです。睡眠慣性とは、睡眠の状態から覚醒できず、眠気を追い払うことができない状態を指します。頭をスッキリさせるための仮眠であるにもかかわらず、1時間以上仮眠することで脳がウトウトとした状態になり、注意力が散漫になってしまう恐れがあるのです。
正しい仮眠の取り方って?
間違った仮眠の取り方をしてしまうと病気のリスクを高める恐れもあるため、正しい仮眠のとり方を習得するのが良いでしょう。正しい仮眠の取り方としては、「15分から20分間の短時間睡眠」が良いとされています。
一般的に睡眠中は、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」が交互に行われています。眠りについてから、深い眠りである「ノンレム睡眠」に切り替わるまでに20分かかるため、浅い眠りである「レム睡眠」の間に仮眠を取るのがおすすめです。「レム睡眠」の間に仮眠をとれば、睡眠慣性を招くことなく、脳をスッキリと冴えた状態にしてくれるでしょう。
(参照:https://nobisuimin.com/kamin-torikata/)
また、仮眠を取る時間帯は、午前中か午後の早い時間が良いとされています。というのも、午後の遅い時間に取る仮眠は、夜間の睡眠に悪影響を及ぼすとされているからです。
どうしても眠い!そんな時に活用できるおすすめの仮眠スポット
眠気に襲われてしまった時は、眠気に抵抗するよりも仮眠を取って生産性をアップさせましょう。ただし、自宅ならいつでも仮眠できても、外ではそういうわけにはいきません。そこで、そのような時に利用できる新しいスポットをご紹介しましょう。
お昼寝カフェ
お昼寝カフェとは、カフェでありながら仮眠をする場所が設けられているカフェのことです。まだ数は少ないですが、東京都内で話題になっているので、ご存知の方もいるのではないでしょうか。ハンモックで仮眠ができる、猫と一緒に仮眠することができるなど、ユニークで趣向を凝らした場所が多く、楽しみながら休憩ができるのでおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
仕事をしていると、仮眠をすることに引け目を感じてしまうもの。しかし、仮眠をすることは「サボり」ではなく、適切な休息です。眠気に対抗せず、仮眠をして脳を休め、次の仕事にのぞみましょう。