仕事中、仮眠を取りたいけれど忙しくて時間を取れない…という方も多いと思います。今回は、そのような方にオススメしたい仮眠法「パワーナップ」、そしてその超短縮版とも言われる「マイクロナップ」について書いていきたいと思います。
パワーナップと昼寝の違いは?
そもそも、パワーナップと昼寝の違いは一体どこにあるのでしょうか?それは睡眠時間の長さにあります。
「昼寝」というと、30分程度の睡眠を指すことが多いですが、パワーナップは20分程度と深い眠りに入らない仮眠のことを指します。パワーナップという言葉は、元々アメリカのコーネル大学の学者ジェームス・マースによって作られたものですが、日本にも徐々に浸透してきています。
近年では、このパワーナップを社内制度として実践している企業も増えています。例えば、埼玉県にあるリフォーム会社の「株式会社OKUTA」、大手企業では「Google」「ナイキ」などがいち早く取り入れています。
パワーナップと似た言葉に「シエスタ」がありますが、こちらはスペインの習慣で、3時間ほどのお昼の休憩を意味します。日本ではパワーナップとシエスタが同義で使われることも多く、ケータリングの会社である「スターフェスティバル株式会社」では「スタフェス・シエスタ」という短時間仮眠制度を導入しています。
パワーナップの効果を最大限に出すには
パワーナップには、わずかな仮眠を取るだけで眠気を飛ばして脳の働きを活発にしてくれる効果がありますが、きちんと準備をしないと、かえって眠気が増してしまうことがあります。パワーナップの前に気をつけたいことについて解説します。
・食事の内容と量をコントロールする
食事の内容や量は、睡眠の質に大きな影響を与えます。お昼休みに仮眠をとる場合は、昼食の内容と量に気をつけましょう。油ものや炭水化物(ご飯やパン)、甘いものは消化に多大なエネルギ−を使うため、仮眠を取っても正しい効果を得ることができません。昼食時は、なるべく野菜類、魚類などを中心に摂取しましょう。
・お酒やタバコを極力控える
前日のアルコールが残っていると仮眠の質が下がってしまうため、飲酒は少なめにしておく方が良いでしょう。また、タバコに含まれるニコチンは、中枢神経や末梢神経を刺激し、覚醒状態にする効果を持っています。寝る前にタバコを吸ってしまうと眠りの質を下げる可能性がありますので、仮眠の前は控えておきましょう。
忙しい人にオススメ。パワーナップの超短縮版「マイクロナップ」
パワーナップの概要や正しい方法について説明しましたが、パワーナップには15〜30分の時間が必要です。忙しい時には、その時間でさえ確保できないこともあるでしょう。
そんな忙しい方におすすめなのが、パワーナップの超短縮版である「マイクロナップ」です。パワーナップが20分前後の仮眠であるのに対し、マイクロナップとはわずか1分の仮眠です。なお、その他に「ミニナップ」という言葉もありますが、これは10分くらいの仮眠を指します。
1分間パワーナップの概要とその驚くべき効果
たった1分間の仮眠で眠気を解消できるのか、と疑問に思われるでしょう。実は、目をつぶるだけでも多くのメリットが得られるのです。
・目の疲労が回復する
デスクワークをしている方は特に、予想以上に目を酷使しています。パソコンに限らず何かを眺めているだけでも、目は疲れているのです。そのような時に、目を閉じて入ってくる情報を遮断するだけでも、目の疲労を回復させることができます。人間の目は、閉じていると涙が眼球に行き渡ります。涙は眼球に養分と水分を与える効果を持っているため、目を閉じるだけでも目の疲労を回復させることができるのです。
・脳の疲労を回復し、リラックス状態へと変える
脳も目と同様で、何も考えていない時でも目から情報が入ってくる限り絶えず動いています。目を閉じると脳を休ませることができ、脳の状態が自然とα波に変わるため、リラックス状態になるという効果があるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
時間がなくて忙しい時は、つい「眠気を我慢する」という対処法でしのいでしまいますが、眠い状態のまま仕事をすると、ミスやトラブルを引き起こす原因にもなりかねません。時間がない時には、この記事で紹介した「マイクロナップ」をぜひ試してみてください。