寝る前に音楽を聴くと体がリラックスしてぐっすり眠れるという話を聞いたことがある方も多いでしょう。音楽は一体、睡眠にどのような影響を及ぼすのでしょうか?今回は、この音楽と睡眠の関係性について書いていきます。
音楽が睡眠に及ぼす影響とは?
人間の脳波は全部で5種類存在していると言われています。入眠時はこの5種類の脳波のうちの「アルファ波」と呼ばれる脳波の状態になっており、昼間起きて活動をしている時は「ベータ波」になっているとされています。眠るためには脳波をベータ波からアルファ波へ切り替えることが必要なのですが、音楽には脳波をスムーズに切り替える効果があるとされているのです。
どのタイミングに音楽を聴くのがベスト?
音楽はスムーズな入眠に大きな効果がありますが、睡眠中に聴くと逆効果になってしまう可能性があるため注意が必要です。眠っている間じゅう音楽をかけ続けていると、脳が音楽を一つの情報として処理をするために働き続け、結果として十分に休まらず睡眠不足を招いてしまう恐れがあるのです。
睡眠の質を上げるために音楽を聴くなら、就寝前がベストです。もし聴いている最中に眠ってしまうということであれば、タイマーの機能があるオーディオ機器や音楽プレイヤーで停止する時間をあらかじめ設定しておくと良いでしょう。また、起床後に音楽を聴くのもおすすめです。自分の気持ちが高揚するようなお気に入りの音楽を流すと、目覚めも良くなるでしょう。
睡眠の質を上げる音楽の聴き方とは?
間違った音楽の聴き方をしていると、逆に眠りを妨げる恐れがあります。ここでは、睡眠の質を上げる音楽の聴き方を4つご紹介します。
1.落ち着いた音楽を聴く
激しい音楽やテンポの速い音楽は、脳を興奮状態にさせてしまいます。ロックやパンクといった激しい音楽ではなく、クラシック、アンビエント、ヒーリングミュージックといったゆったりしていて落ち着いた音楽を聴くと良いでしょう。
2.慣れている音楽を聴く
聴き慣れないタイプの音楽が流れていると、つい気になって落ち着かなくなります。「どんな音楽なのか?」と聴くことに専念してしまうと脳が働いてしまい、リラックスすることができなくなる恐れがあるのです。寝る前は、いつも聴いている音楽、よく知っている音楽を聞くようにしましょう。
3.イヤホンやヘッドホンは避ける
イヤホンやヘッドホンで音楽を聴くと直接耳に情報が伝達されるため、聴き終わった後も頭の中で鳴り続けてしまい眠りの妨げになる恐れがあります。また、イヤホンをつけたまま寝ると寝返りなどで耳の中を傷つける恐れもあるので、寝床ではあまり使わない方が良いでしょう。
4.歌詞の入っていない音楽を聴く
聴き慣れている曲であっても、歌詞が入っていると脳が処理する情報量が多くなります。また、その歌詞に聞き入ってしまい眠りに集中できないこともあるでしょう。自然と聞き流せるような曲を選定すると良いでしょう。
スムーズに眠りにつける音楽の共通点とは?
スムーズに眠りにつける音楽とは、どのような音楽なのでしょうか?以下にまとめてみました。
自然の音、環境音
自然の音や環境音は、古来より人間が接してきた音であり、最も落ち着く音といわれています。自然界の音には、「1/fゆらぎ」という法則が含まれており、ろうそくの火や波の音にも含まれているといわれています。
リズムが一定の曲
リズムが一定の曲は、安心感を生みだしスムーズな入眠を促してくれます。例えば、ヒーリングミュージック、ボサ・ノヴァ、クラシックなどが良い例です。
繰り返し聴いても飽きない曲
個人差があるので一概に言えませんが、一般的なところではクラシック、ジャズといった耳当たりの良い音楽が該当します。ただし、人によってはロックやパンクでも繰り返し聞けるという人がいますので、ここは自分が繰り返し聴いても飽きないことを基準に選定しましょう。
まとめ:安らぎの音楽で良質な睡眠を。
いかがでしたでしょうか。
スムーズに眠りにつける音楽をいくつかご紹介しましたが、落ち着ける曲は人それぞれ個人差があります。自分が落ち着けると思える音楽を見つければ、音楽はきっとあなたの睡眠の手助けをしてくれるはずです。ぜひ、参考にしてただければと思います。