お昼の休憩が終わり、いざ仕事に戻ろうと思っても、とにかく眠くて仕事がはかどらない・・・。頑張って自分を奮い立たせても、頭がなかなか働かない。
こんな状態になって困ったことないですか?この苦しい状態を解決してくれるのが、「昼寝」。今回は、この昼寝をテーマに記事を書いていきたいと思います。
「日中の眠気」はなぜ起こるのか?
日中の眠気は、誰しもが持つ共通の悩み。
なぜ日中の眠気は起こるのでしょうか?その原因は大きく分けて2つあります。一つは、消化活動の際に血液が胃に集中し、脳へ行き渡る血液が少なくなるため。そしてもう一つは、低血糖状態になるためです。
なぜ低血糖状態になるか、気になりますよね。その原因は、みなさんがランチでよく口にするご飯やパン(炭水化物)、スイーツ(糖)にあります。炭水化物(体内でブドウ糖に変化)や糖を多く摂取すると、体内の血糖値は一時的に上がります。このとき、身体は調整しようと過剰反応を起こして、血糖値を下げてしまうのです。
低血糖の状態では、頭が働かなくなったり、集中できなくなったり、眠くなったりします。これが日中の眠気の正体なのです。
昼寝がもたらす効果って?
日中の眠気の原因はそれだけではありません。我々は、よく耳にする24時間周期のリズム(サーカディアン・リズム)の他に、12時間周期で眠気が訪れる「サーカセミディアンリズム(半概日リズム)」の元に日常生活を送っており、これも昼間の眠気の原因の一つになっているのです。つまり、本能的に正午ごろに眠くなってしまうということです。
本能的に眠くなってしまうのであれば、睡魔が来るのを防ぐよりも、本能に従って寝てしまったほうが良いということになります。その有効な方法が「昼寝」なのです。
では、昼寝には一体どのような効果があるのでしょうか?詳しく見ていきたいと思います。
1.疲労を回復する
実は、昼寝の効果は、夜の睡眠の約3倍の疲労回復効果があると言う説もあります。なぜ効果が高いかというと、睡眠のメカニズムでは入眠して最初の15〜30分が最も深い眠りといわれているためです。昼寝であれば、それを素早く確保することができるのです。
2.記憶力が上がる
記憶の定着は覚えている時にされるものと思いがちですが、実は睡眠中に整理、再現されています。このメカニズムを知れば、夜通しで仕事や勉強をするよりも、しっかり睡眠をとった方が効果的であることが分かりますね。
3.集中力がアップする
睡眠不足の状態では、ぼんやりする時間や思考が停止する時間が増えてしまいます。いつもならありえないミスをすることもあるでしょう。睡眠不足の状態では、「飲酒の状態と同じ」と言われます。つい睡眠時間を削って勉強や仕事をしたくなりますが、そこはグッとこらえましょう。
方法を間違えると余計に眠くなる?正しい昼寝の方法を知ろう
間違った方法で昼寝をすれば、余計に眠気が増してしまい、逆効果になる場合もあります。ここでは、正しい昼寝の方法についてご紹介します。ぜひ覚えておいてください。
1.昼食後すぐに寝ない
昼食後すぐに寝ると、食べたものが消化せず、胸焼けや胃もたれになることがあります。昼食の時間から20~30分は時間を空けましょう。昼寝は、短時間でもかなりの効果が期待できます。
2.横にならない
昼寝において一番大切なポイントです。横になってしまうと熟睡モードに入ってしまって、起きてからすぐに覚醒しにくくなるうえに、寝起きの気分もすぐれません。デスクに突っ伏すか、リクライニングチェアの背もたれを倒すなどの体制で寝るようにしましょう。
3.光や音を遮断する
光や音を遮断すると、さらに質の高い睡眠をとることができます。上述した「デスクに顔を伏せて寝る」体勢であれば、自然と遮光できます。さらに耳栓を活用すれば、音を遮断することができます。耳栓は100円ショップなどで買うことができるので、ぜひ試してみてください。
いかがでしたでしょうか。
仕事がたくさんあるから昼寝をする時間は取れない・・・そうして働き続けるよりも、しっかり休憩をとったほうが生産性は上がります。昼寝は、自分を休めるための大切な時間。眠いと思ったら、我慢せずに昼寝の時間を作ることをおすすめします。