バランスの良い朝食は、1日の活動の質を上げるために重要です。しかし、それと同時にその日の夜の睡眠の質にも影響するということは、あまり知られていないかもしれません。もしあなたが朝食を抜いているのであれば、ぜひ明日から朝食をとることをおすすめします。朝食で必要な栄養素をきちんと摂取すれば、その日の睡眠に良い影響を与えてくれるでしょう。
ここでは、睡眠のメカニズムから、朝食を取る必要性とその理由をご紹介していきます。理想的な朝食の例もいくつか挙げるので、参考にしてみてください。
睡眠のメカニズムと朝食を取る重要性
睡眠のためには食事が重要。その理由は?
睡眠には、「メラトニン」という成分が大きく関係しています。夜になるとメラトニンが増えて眠くなるとされていますが、このメラトニンを生成するには、主にたんぱく質とビタミン・ミネラルが必要。しっかり睡眠をとるためには、バランスの良い食事が大切なのです。
朝食と睡眠の質との関係は?
良い睡眠のために特に重要なポイントになるのが、朝食です。その理由は、メラトニンが生成されるのに時間を要するから。必要な栄養素を摂取してからメラトニンになるまでには、約14時間から16時間かかります。そのため、良いタイミングでメラトニンを生成して眠気を誘うには、朝食が重要になってくるのです。
また同時に、朝食には、前日から続いている体内時計の乱れをリセットする効果もあると言われています。1日の活動周期(リズム)を生み出すのが、朝食。睡眠中に低下した体温や身体機能・脳も、朝食を取ることにより1日の活動の準備に入ります。朝食は、体内時計を調節するためにも必要なのです。
必要な栄養成分を摂取しやすい、朝食におすすめの食材とは?
先述した「睡眠のメカニズムと朝食を摂る重要性」の項目の中で、たんぱく質・ビタミン・ミネラルが必要だと述べました。では、具体的にはどのような食材を摂取すれば良いのでしょうか。以下にまとめてみました。
たんぱく質やビタミン・ミネラルを効率良く摂取できる朝食向きの食材
肉類(鶏肉・タラコなど)
魚類(サケ・サンマ・イワシ・マグロ・カツオなど)
乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)
大豆製品(豆腐、納豆、味噌、豆乳など)
野菜(ほうれん草、小松菜、水菜、ニラなど)
はちみつ、バナナ、アーモンドなど
これらの食材を組み合わせて朝食メニューを組み立てれば、メラトニンの生成に必要な栄養素を簡単に摂取することができるでしょう。量よりもバランスが重要です。
良質な睡眠へ繋げる理想的な朝食例
分かりやすくするために朝食の例を考えてみました。簡単なメニューであっても、意識して準備をすれば、メラトニンの生成に必要な栄養素を効率よく摂取することができます。いつも朝食を抜いている方も、少しずつでもぜひ明日から取り入れてみてください。
ご飯(白米)の朝食
• ごはん+野菜入り味噌汁+焼き魚+ヨーグルト
• ごはん+野菜入り味噌汁+卵焼き+ヨーグルト+バナナ
• おにぎり+豆腐入り味噌汁+ほうれん草のおひたし
ごはんをメインにする場合は、おかずと野菜選びが重要です。おにぎりの場合には、おにぎりの具をたんぱく質が摂れる食材にするといった工夫もできます。
パンの朝食
• パン+ゆで卵+温野菜サラダ+牛乳
• パン+ほうれん草入りのオムレツ+はちみつ+牛乳
• パン+野菜スープ+ヨーグルト(チーズ)
パンの場合は卵製品や乳製品と相性が良いです。なお、「はちみつ」には疲れをとるのに重要な成分である必須アミノ酸など豊富な栄養素が含まれています。簡単に取り入れられるので、朝食におすすめの食材です。
まとめ
良い睡眠には朝食が大切。朝食の質の良し悪しは、昼間のパフォーマンスの良し悪しに大きく影響します。朝起きてすぐにはなかなか食べられないという方は、最初は少量から始めてみてください。朝食前に軽くストレッチなどをするのもおすすめです。