海外では広く一般的に愛用されているハーブ。日本でも、特にハーブティや煮込み料理などによく用いられ、女性を中心に親しまれています。ハーブティは、カフェインが入っていないため睡眠に影響を与えず、さらに睡眠に良い効果があるとも言われているため、寝る前に飲まれることも多いようです。
ハーブとは？
独特の香りを持ち、古くからお茶として飲んだり、料理の香りづけに使ったり、また薬としても使われたりしてきた植物を、広くハーブといいます。ハーブには様々な効能があるとも言われており、健康を維持するために取り入れている方も多いとか。民間などの資格制度があり、ハーブについての勉強をしている人も増えています。
睡眠に効果があるとされるハーブとは？
ラベンダー
ラベンダーは、日本で最も有名なハーブと言えるのではないでしょうか。国内では北海道の富良野にあるラベンダー畑が有名で、毎年季節になると、たくさんの観光客が訪れています。
山梨県環境科学研究所の文献によると、ラベンダーの香りには不安や緊張を緩和する心理効果があることや、睡眠中に優位になるとされる副交感神経の活動を増加させる効果があることが明らかになっているそうです。
安眠に効果があるということで、ラベンダーの香りをつけた睡眠グッズなどもたくさん出回っているのをご存知の方も多いでしょう。近年は特に、ラベンダー入りのエコカイロなどが人気のようです。布の袋のなかに豆や麦と一緒にラベンダーが入っており、電子レンジで温めて使います。目や肩などを温めることで体の緊張がほぐれ、良い香りの中でリラックスして眠りにつけるということが期待されています。
カモミール
ハーブティとして日本でもよく見かけるハーブ。カミツレとよばれることもあります。
北海道大学大学院教育学研究科の文献によると、「カモミールについては伝統的に睡眠改善に良いといわれてきているが，明確な実証データや学術報告は多くない」とのこと。ただ一方で、温めたカモミールティやゼリーを摂取する実験において、リラックス感が増え、副交感神経が優位になったとの研究結果も出ているそうです。また別の研究結果として、摂取すると眠りにつきやすくなる、つまり催眠効果が期待できると結論づけられてもいます。
まだ科学的にはっきり解明されてはいないカモミールですが、寝る前にリラックスして精神を落ち着かせ、寝つきを良くしたり、睡眠の質を上げたりするといった効果が期待できそうです。
ペパーミントとリンデン
リンデンは日本では耳慣れない名前のハーブですが、ヨーロッパでは広く知られており、簡単に入手することができます。神経を落ち着かせる鎮静効果があるとされており、寝る前に飲むとリラックスして眠りにつけるということが期待されています。
独特の風味があり、慣れないと飲みづらいことも多いリンデンティー。ヨーロッパでは蜂蜜を入れる飲み方も一般的ですが、日本人におすすめなのは、リンデンとペパーミントのブレンドティー。飲み慣れているペパーミントと合わせることで、リンデンも飲みやすくなるでしょう。不眠への効果が期待されています。
ハーブを取り入れる際の注意事項
ハーブは体に様々な良い影響を与える可能性が期待されていますが、良い影響だけでなく、気をつけたい点も指摘されています。
妊娠中の注意点
ハーブティは妊婦さんにとても良いと言われており、ヨーロッパの産科病院ではハーブティを積極的に飲むように勧められることも多いです。
しかし、一部のハーブは妊婦さんに良くない影響を与える場合もあるとされています。日本で人気のあるラベンダーやカモミール、ジャスミン茶なども、注意した方が良い場合もあるそうです。詳しくは、医師に相談することをおすすめします。
アレルギーなどの注意点
ハーブティにはカフェインが含まれておらず、体に良いお茶とされていますが、ハーブそのもの、またはハーブ採集の際に紛れ込んだ他の植物の作用により、アレルギー症状が出る場合があるそうです。アレルギーのある方は、取り入れる際に注意が必要です。
まとめ
睡眠に効果があるとされるハーブについてご紹介しました。ハーブの成分が本当に人間に良い影響を与えているかどうかについては、日本ではまだ研究段階ですが、自分の好みに合うハーブを見つけて、ぜひ生活に取り入れてみてください。
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