寝過ごし防止のために「スヌーズ機能」を使って目覚めている人も多いのではないでしょうか。実は、このスヌーズ機能、使い方によっては睡眠に良くない影響を与えるとも言われています。今回は、スヌーズ機能が睡眠に与える悪影響について解説していきます。
スヌーズ機能は「二度寝」を習慣化させてしまう?
スヌーズ機能とは、二度寝を防止するために一定時間おきに何度も鳴らす機能のこと。現在では目覚まし時計だけでなく、スマホやAIスピーカー、Appleウォッチなど、様々なデジタルガジェットに備わっている設定です。
「また鳴って耳障りだから止めて起きよう」という不快感から起床させるのがスヌーズ機能の本来の目的ですが、この不快音に慣れてしまうと「一定感覚で止めて寝る」という行動を繰り返し、二度寝が癖づいてしまいます。
スヌーズ機能が睡眠へもたらす悪影響3つ
スヌーズ機能を使い続けると、具体的には睡眠にどのような悪影響をもたらすのでしょうか?3つご紹介します。
1.起きようという意識が薄れる
人間の脳は、「明日は何時に起きよう」という強い意識があると目覚められるようにできています。しかし、スヌーズで何回も起こされることがわかっていると、「起きよう」という意識が薄れ、結局寝起きが悪くなってしまうということが起こるのです。
2.睡眠慣性が強くなる
睡眠慣性とは、「目覚めても、頭がぼーっとしたままで眠気を引きずっている状態」のことを指します。二度寝をして深く寝入っている時に強制的にスヌーズで起こされていると、睡眠慣性が出やすくなります。深い眠り→スヌーズ→深い眠り→スヌーズということを繰り返すことで、睡眠慣性が徐々に強まってしまうのです。
3.日中に急激な眠気に襲われる
睡眠慣性が強く出ているからといって必ずしも睡眠不足なわけではありませんが、身体が睡眠不足と思い込んでしまうため、昼食後に血糖値が変化するタイミングなどに急激な眠気に襲われる可能性が高まります。それによって午後の仕事の効率が下がり、帰宅の時間が遅くなって就寝が遅くなることで本当に睡眠不足になってしまうということが起こります。
では、スヌーズ機能を使わずに起きるコツはあるのでしょうか。
スヌーズ機能をなるべく使わずに、上手に起床する方法5つ
スヌーズ機能に頼っていた人がいきなりスヌーズ機能を断つというのは簡単ではないでしょう。そこで、明日からでも簡単に二度寝せずに目覚める方法をご紹介します。
1.目覚めたらしばらく布団の中で電子機器を操作する
スマートフォン等の電子機器は、覚醒するため睡眠に悪影響を与えると言われています。そこで、これを逆手に取って寝起きに活用しましょう。目が覚めたらスマートフォンでニュースなどを見ていると、寒く暗い冬の朝でも自然と覚醒することができます。効果的なのでおすすめです。
2.きちんと起きることを意識する
二度寝してしまうのは、そもそも起きるという意識が弱いため。朝起きてからの段取りなどを前夜にしっかり計画して、起きる時間を明確に決めてから寝ましょう。
3.夜ご飯を減らし、朝起きたときに空腹状態にしておく
夜にたくさん食べた状態のまま寝てしまうと、消化にエネルギーが割かれるため熟睡することができません。朝が弱い人は夜に食べる量を減らすか、早めに食べるかして朝に空腹状態になるよう調整しましょう。空腹の方が目も覚めやすいというメリットもあります。
4.光目覚ましを活用する
人間は、光によって目覚めることができます。もし可能であれば、夜カーテンを開けたまま寝て自然光で起きるというのが理想ですが、実現は難しいでしょう。その場合は、光目覚ましがおすすめです。セットした時間になると光が点灯するため、太陽と同じ効果を得ることができます。
5.アラームを高い位置に置いておく
昔からよく使われているのが、一度布団から出ないと止められない位置に目覚まし時計を置くという方法。布団から手を伸ばせる範囲に置くと、止めてそのまままた寝てしまう可能性が高いですが、立ち上がらなければならないようにしておくと二度寝を防げます。
まとめ
スヌーズ機能は非常に便利な機能ですが、二度寝の習慣化につながりやすいというデメリットもあります。念のためセットしておくという程度の使い方程度にとどめて置く方が良いでしょう。二度寝をしないような工夫をして、スヌーズ機能を乱用せずにしっかり目覚められるようにしたいですね。