腰のトラブルは昔から人間を悩ませる症状の一つですが、近年は若年層にもその症状が増えてきていると言われています。重いものを持つときや、腰に負担がかかりそうなときは気をつけているという方も多いのではないでしょうか。
何かの行動によって引き起こされる腰のトラブルは、少しの工夫で防げる場合もあります。腰のトラブルを防ぐために心がけたい行動や生活習慣についてご紹介します。
予防法1:重い荷物は持ち方に注意
重い荷物を持ち上げたときに違和感を覚えたという経験はありますか?これは、持ち方の工夫により予防できることもあります。
荷物を持つときは、左右対称に
片側だけに負荷をかけると、バランスの悪さから腰に負担をかけやすくなります。荷物を持つときは、荷物が体の中心になるようにして両手で持つのがおすすめです。
体全体を使う
前かがみになって持ち上げると、腰に負担がかかりやすくなります。特に、膝をあまり曲げずに前傾姿勢から持ち上げるのは危険な持ち上げ方。膝を曲げて体全体を使って持ち上げることで腰への負荷を減らすことができます。
荷物は引くのではなく押す
重いものを引っ張り出す作業は、腰に大きな負荷をかけます。もし可能であれば、重いものは引っ張らずに体全体で押すようにすると、腰への負荷が減るでしょう。
予防法2:睡眠改善
良い睡眠をとる
日頃から腰に疲労がたまっているとトラブルを起こしやすくなるため、とにかく疲労をためないようにするのが予防のポイントです。仕事などで腰に負荷がかかりやすい場合は、その日のうちにしっかり休息をとって翌日まで持ち越さないようにしましょう。特に重要なのは、入眠後90分間の睡眠の質。人間の体は、寝ている間に傷ついた部分を修復する能力を持っており、特に入眠後90分間に多くの疲労回復物質が分泌されるそうです。ぐっすり眠れるよう、睡眠環境や寝室環境を整えましょう。
腰に負荷をかけない敷布団やマットレスを使う
腰痛の心配があるときや、腰に疲労がたまっているときは、腰にできるだけ負担のかからない敷布団やマットレスを使うのがおすすめです。人間の体は腰部分や頭部がとても重く、普通の敷布団などで寝ている場合、頭部や腰が沈んで大きな負荷がかかっています。腰トラブルの緩和や予防のためには、体圧分散性能が高く、腰をしっかり支えてくれるタイプのマットレスを選びましょう。
寝返りが楽で自由に動ける寝室環境に整える
朝目覚めたときに腰にだるさや違和感があったという経験はありませんか?それは、敷布団やマットレスなど寝具が原因になっている可能性があります。人間は寝ている間に何度も寝返りをうって、一箇所に圧がかかりすぎたり血流が滞ったりするのを防いでいますが、体が沈み込んで寝返りをうちにくかったり、寝室がせまくて自由に動けなかったりすると、うまく寝返りをうてずに腰や背中に痛みが出ることがあります。体の大きさに合った広めの敷布団やマットレス、硬めで寝返りをうちやすいものを選ぶのがおすすめです。
まとめ
腰トラブルを防ぐための行動改善、生活習慣の改善についてご紹介しました。腰にトラブルをかかえてしまうと、日常生活に大きな支障をきたします。腰への負荷を減らすためには、きっかけを作らないように気をつけることと、疲労をためないことがポイントです。