夜中にふくらはぎがつって目が覚める・・・そんな睡眠中のこむら返りで悩んでいる方はいませんか?なかには、夏になると足がつりやすくなるという方もいるでしょう。夜中のこむら返りは一度起こると何度も繰り返してしまうこともあり、長く続くとストレスや慢性的な睡眠不足にもつながります。
今回は、睡眠中にこむら返りが起こるメカニズムとその予防法についてご紹介します。
睡眠中のこむら返りのメカニズムは?
足を動かしてもいないのに、睡眠中に急に足がつる。こむら返りは、一体どのようなメカニズムで発生するのでしょうか。
足の筋肉は収縮と弛緩を調節しながらバランスを保っており、この調節の作業は、脳や脊髄といった中枢と筋肉が神経を通して信号を送り合うことによってコントロールされています。しかし睡眠中は長い間同じ姿勢を保つため、ふくらはぎの筋肉が長時間収縮した状態になってしまい、さらにそこにミネラル不足や筋肉疲労といった原因が重なったり、信号がうまく機能しなくなったりすると、異常な筋肉収縮、つまり、こむら返りが生じるのです。
こむら返りの要因は?
こむら返りを引き起こす要因は、人によって様々です。主なものを挙げてみましょう。
ミネラルバランス
体内のミネラルが不足してバランスが崩れると、筋肉が正しく収縮、弛緩せず足がつってしまいます。特に夏になると、汗と一緒にナトリウムやカリウムが多く流れ出て不足してしまうことが、夏のこむら返りの原因になっていることも多いようです。
血流の悪さ
長時間同じ体勢で眠っていたり、冷えたりすると、ふくらはぎの血流が滞って周辺の筋肉に疲労物質がたまり、筋肉が硬くなってこむら返りが起こりやすくなります。ふくらはぎは「第2の心臓」とよばれていることはよく知られていますが、体の健康を維持するためにもふくらはぎの血流は非常に重要。放置してしまうと、様々な問題を引き起こしやすくなります。
筋肉疲労や運動不足
激しいスポーツなどで筋肉を使うと、疲労物質がたまって筋肉の収縮、弛緩のバランスが悪くなることがあります。また、運動不足で筋肉量が少なすぎる場合にも、下半身の血流が悪くなってこむら返りが生じることがあります。
睡眠中のこむら返りの予防法
睡眠中のつらいこむら返り。予防法はあるのでしょうか?
ミネラルを補給する
足がつる日が続いたら、ミネラルを意識的に補給しましょう。また激しい運動をした後や夏の日に大量の汗をかいたときは、ナトリウムやカリウムなどのミネラルが不足しているので積極的に摂取しましょう。ミネラルは、緑黄色野菜や果物などに多く含まれています。「こむら返りにはバナナが良い」とよく言われますが、バナナにはカリウムやマグネシウム、カルシウムなどが多く含まれており、足がつる人におすすめの食品とされています。
筋肉をつける
筋肉が少ないことが原因で足がつりやすい人は、今日から筋肉をつける努力をしましょう。軽いウォーキングでも、毎日続けることで筋肉はついていきます。無理のない範囲で、少しずつ積み重ねるのがポイントです。
運動後は入念にストレッチ・マッサージをする
運動後は、できるだけ筋肉の疲労を回復させましょう。運動前と運動後のストレッチは、筋肉の過剰な負荷を防ぎます。運動後のストレッチは忘れがちですが、足に疲労物質を残さないように必ず実行しましょう。
体を動かしやすい敷布団やマットレスを使う
同じ姿勢のまま長い時間寝ていると、血流が滞りやすくなります。寝返りをうったり少し体を動かしたりするだけでも血流が良くなり、筋肉の収縮も緩和されるため、こむら返りを予防するためには、体を楽に動かすことができ、寝返りをうちやすい高反発タイプの敷布団やマットレスがおすすめです。
部屋を冷やしすぎないようにする
冷房の効いた部屋で足がつった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。冷房が効きすぎて寒い部屋にいると、足がつりやすくなります。夜寝るときも、エアコンで部屋を冷やしすぎないように温度調節をしましょう。
まとめ
睡眠中のこむら返りの原因と予防法をご紹介しました。
寝ている間の突然の足のつり、本当につらいですよね。しかしこむら返りは、日頃のちょっとした心がけで緩和できることも多いです。原因は人それぞれなので、まずは自分のこむら返りの原因を見つけましょう。
なお、病気が原因で足がつりやすい場合は、専門医に相談して治療することをおすすめします。