夜中のエアコン、どうしていますか?
地球温暖化などで気温が上昇している昨今、睡眠時はエアコンを一晩中つけっぱなしにしている家庭も増えてきています。しかし一方で、エアコンをつけっぱなしにして寝ると体調が悪くなるという人や、電気代を考えてタイマーにしているという家庭も多いでしょう。
今回は、睡眠の質を上げるエアコンの使い方についてご紹介していきます。
夜も危険!夜間熱中症予防の鍵はエアコン!
急増中の夜間熱中症とは?
夜間熱中症という言葉を聞いたことがありますか?
熱中症とは、気温が高い日に水分不足や暑さが原因で体調不良を起こすこと。夜間熱中症は、夜寝ている間に生じる熱中症で、近年とても増えてきているのです。
要注意!マンションの室温は夜になっても下がらない?
外の気温は、14時頃をピークに下がり始めます。ところが、マンションなどコンクリート製の建物の場合は日差しのピークの5〜6時間後に気温のピークを迎えるため、最も暑いのは18時頃。夜になると、外は涼しいのに室内はいつまでたっても暑いと感じるのは、そのためなのです。
エアコンのタイマーが夜間熱中症の原因になることも!?
夜になると、そろそろエアコンを止めなければと思ってしまうことはありませんか?しかしエアコンを止めると昼間に屋根や壁に蓄積された熱が室内に放射され、室温が徐々に上がっていきます。
夜寝ている間は水分補給や温度管理などもできないため、タイマーでエアコンを止めてしまうことで室温が上昇し、夜間熱中症を引き起こしてしまうとケースが増えています。特にマンションの最上階や西向きの部屋に住んでいる場合は遅い時間になっても室温が下がりにくいため、エアコンを上手に使って夜間熱中症を予防しましょう。
睡眠の質を上げる!エアコンの活用法
いくつかの実験により、寝室の温度や湿度が高いと、寝付けなかったり夜中に目が冷めたりして睡眠の質が下がるという結果が出ています。では、睡眠の質を上げるにはエアコンをどのように使えば良いのでしょうか。
寝る時間にあわせて寝室の温度を適温に
人間の深部体温(体の中心の温度)は、寝ている間は低く、起きている間は高いという傾向があります。眠りに入る時には、深部体温を下げるために手足など末端の温度を上げてそこから熱を放出しているのですが、室温が高いと熱が放出されず体内にこもってしまうため、深部体温が下がらずうまく寝つくことができなくなります。就寝の1時間前にお風呂に入って体温を上げ、そのあとは快適な部屋で過ごして深部体温を下げるのが、ぐっすり眠るコツです。
ノンレム睡眠中は冷房をつけて快適温度に
人間の睡眠サイクルは、90分おきにノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)を繰り返しています。特に最初のノンレム睡眠時には成長ホルモンが多く分泌されるため、この時間帯は睡眠の質を高めておく必要があります。少なくともこの時間はエアコンで室温を調節し、快適な環境で眠れるようにしましょう。
エアコンをつけて寝ると体がだるい!?
エアコンをつけたまま寝ると、翌日にだるさを感じるという方も多いでしょう。その理由は諸説ありますが、よく言われるのが、長時間にわたって体が冷えすぎているためというもの。これは、睡眠中の人間の体温変化に関係があります。
先述の通り、人間の体は寝ている間は深部体温が通常より低い状態になっており、起床前に少しずつ上がって目覚めます。しかしエアコンをつけて冷やし続けていると体温が下がったまま上がることができないため、目覚めが悪くなってしまうのです。体を冷やしすぎないために、少し高めの温度に設定しておくと改善する場合があり、理想は28度前後と言われています。
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まとめ
睡眠の質を上げ、夜間熱中症を防ぐためのエアコンの使い方をご紹介しました。
エアコンは、過度に使うと体調を損なう危険性もありますが、正しく使えば睡眠の質が上がり、毎日を健康的に過ごせるようになります。寝室の環境や生活スタイルにあわせて、適切に活用してくださいね。