家電量販店に行くとたくさん並んでいるエアコン。各社から多様な機種が販売されていますが、いざ買うとなるとどのように選べば良いか迷ってしまいませんか?今は高機能なものも数多く出ていますが、寝室には必ずしも必要とは限りません。
寝室に必要な機能とは何か、寝室に最適なエアコンの選び方について、解説していきます。
エアコンの適正畳数表示をどう見るか?
エアコンに表示されている畳数は、実は1964年に定められた基準を元に算出されています。当時と比較すると、今は断熱性能も家の気密性も上がっていることを考えると、1964年の制度を元にした畳数表示では、現在の住居事情に合っているとは限らないと言えるでしょう。
木造とコンクリート、マンションの最上階と1階などを比較しても、条件は大きく変わります。外熱の影響を受けやすい木造住宅は、コンクリート造のマンションと比較すると夏は暑く冬は寒いというのが一般的。屋根からの熱を受けやすいマンションの最上階と、陽の入りにくい1階とでも、やはり条件が異なります。エアコンを選ぶときは、畳数表示だけで決めるのではなく、住居の環境などを総合して検討するのが良いでしょう。
寝室に最適なエアコンとは?
最小能力が低いもの
エアコンには色々な指標がありますが、そのうちの1つである「能力」に着目してみます。「能力」とは室温を設定温度に保つために必要なパワーのことで、「kW」という単位で表されます。通常は「150〜2,000kW」のような形で表示され、この場合、最も小さい150kWが最小能力、2,000kWが最大能力となります。
最小能力が大きいエアコンの場合、風量を「弱」などに設定したとしても比較的大きなパワーで部屋を冷やすため、狭い寝室で使うと冷やし過ぎになりがちです。その点、最小能力が小さいエアコンは微弱な風で調節できるため、一晩じゅうつけていてもその部屋に合った温度に細かく調整できるのが魅力。細かい室温調節が必要な寝室には、最小能力の低いエアコンがおすすめです。
ルーバーを上向きにできるもの
寝ている間に風が直接当たらないようにするために、寝室のエアコンはルーバーを上向きにして使うのがおすすめです。多くのエアコンはルーバーを上下さまざまな向きに変更できるようになっていますが、上向きに固定できるかどうかを確認しておきましょう。
人感センサーは必要?
近年の新しいエアコンには人感センサーがついているものも多く、人の動きを検知して自動で風向きを変えるタイプのものも販売されています。風に直接当たりたくない人、または当たりたい人にとって便利な機能ではありますが、寝室で使う場合は不要という家庭も多いでしょう。
寝室では、多くの場合、人はそれほど大きく動きません。風に当たりたくない場合は当たらないように風向きを調節にすれば解決するため、人感センサーがなくても事足りることも多いでしょう。人感センサー付きのモデルは価格も高くなる場合が多いので、必要な機能かどうかをよく検討してから決めることをおすすめします。
お掃除機能は必要?
エアコンのお手入れの負荷を減らすために、お掃除機能付きの機種も増えています。しかし、それによってお掃除が楽になると安易に決めず、まずはその内容をしっかり確認しましょう。
多くの機種のお掃除機能は主にフィルターのホコリを落とすもので、エアコン内部のカビや汚れを落とすものではありません。そうなると、カビを落としてエアコンを綺麗に保つためには結局エアコンクリーニングを業者に依頼することになり、さらにお掃除機能で構造が複雑な分、所要時間と費用が加算されたという例もあります。
また、フィルターの掃除回数が減って楽になっても、そのぶんフィルターから除去したホコリをためているダストボックスのお手入れが必要になるなど、必ずしも手間が減るとは言い切れない場合もあります。様々な条件をしっかり理解したうえで、お掃除機能が本当に必要かどうかを検討してみることをおすすめします。
内部乾燥機能は使い方次第で効果大
いま販売されているエアコンの新機種には、内部乾燥機能がついているものが多いのをご存知でしょうか。冷房や除湿の運転後はどうしてもエアコン内に水滴が残ってしまい、それがカビの原因になります。それを防ぐために内部を乾燥させるというのが、エアコンの内部乾燥機能。運転を停止した直後に起動するのが一般的です。
内部乾燥はエアコンを綺麗に保つにはぜひ使いたい機能ではありますが、実は使い方に少し工夫が必要な機能でもあります。内部乾燥の際は温風を出して水滴を乾燥させる仕組みになっているものが多いため、せっかく冷房で室温を下げても、内部乾燥によりまた室温が上がってしまったり、温風と一緒に不快な臭いが出たりすることもあり、そのため内部乾燥は使っていないという家庭も多いでしょう。
寝室のエアコンは、夜中にタイマーで冷房を切るのであれば、内部乾燥はOFFにしておくのがおすすめです。その場合、起きて人がいなくなってから、「送風」モードを1時間程度運転して内部を乾燥させることができます。
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まとめ
寝室エアコンの選び方についてご紹介しました。
暑い夏にしっかり睡眠をとるために、エアコンは必需品ですが、高額な高機能製品が最適とも限りません。必要な機能をしっかり確認し、無駄なく最適な機種を選びましょう。