「寝不足の朝は肌の調子が悪い・・」そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。肌を綺麗に保つには、正しい食生活とじゅうぶんな睡眠が必要です。ではなぜ睡眠不足で肌が荒れてしまうのでしょうか。
今回は、睡眠と美肌の関係、そして睡眠不足による肌荒れの予防策について解説します。
睡眠不足で肌が荒れるのはなぜ?
睡眠不足により肌の状態が悪くなるのはなぜなのでしょうか。それにはいくつかの要因があることがわかっていますが、そのうちの一部をご紹介します。
睡眠不足によるバリア機能の低下
皮膚の角層は角層細胞で成り立っており、その角層細胞同士の間に「細胞間脂質」という脂質があります。細胞間脂質は角層同士の間を埋めることで、角層細胞とともに、いわゆる肌のバリアを作っています。このバリアは、水分の蒸発を防いだり、外部の刺激から肌を守ったりする役割を果たしています。
しかしながら、睡眠が不足しているとこの構造が正しく出来上がらず、バリア機能が正しくはたらかなくなるため、水分蒸発や外からの刺激により肌が荒れてしまうのです。
糖化ストレス
「糖化ストレス」という言葉をご存知でしょうか。血中にある糖は、タンパク質との反応によって蛋白糖化最終生成物(AGEs)という物質を作り出します。AGEsの蓄積により動脈硬化や骨粗鬆症、白内障、そして皮膚の老化を引き起こすことがわかっており、「糖化ストレス」と呼ばれています。糖化ストレスは、食生活、アルコールや喫煙、そして睡眠不足が原因になっている場合が多いとされています。
肌に良い睡眠法とは
成長ホルモンの分泌が美肌の鍵
美肌には睡眠が不可欠です。寝ている間に分泌される成長ホルモンが肌の機能回復などに役立つため、美肌のためには毎晩できるだけたくさんの成長ホルモンを分泌させるのがポイントです。成長ホルモンは主にレム睡眠(深い眠り)中に多く分泌され、なかでも特に多いのが就寝後90分間の最初のレム睡眠時。つまり、この時間帯の睡眠の質が、肌の状態にも大きく影響するのです。
寝る前のリラックスタイムは重要
ストレスは肌荒れの原因になります。また、ストレスにより睡眠の質が低下すると成長ホルモンの分泌量も減ってしまいます。寝る前に落ち着く時間を設け、仕事のストレスを解消してから眠りに入るのが理想です。
肌のゴールデンタイムは本当にある?
古くから、美肌のためには22時〜2時の間に眠ると良いとされてきました。この時間帯には成長ホルモンがたくさん分泌されるためというのがその理由で、この時間帯は肌のゴールデンタイムとよばれています。しかし、このゴールデンタイム説は正しくないというのが今の主流。美肌のためには、時間帯は関係なく、質の良い睡眠をしっかりとることが最も重要なのです。
肌荒れを防ぐ寝具とは?
ここまでは睡眠不足と肌荒れの関係についてご紹介しましたが、肌荒れを招く睡眠習慣は睡眠時間だけではありません。ニキビや肌荒れなど肌トラブルで悩んでいるときは、できるだけ肌に刺激を与えないというのが鉄則。特に枕カバーの素材に注意しましょう。硬い生地や肌触りの良くない生地の枕カバーを使っている場合、その刺激で肌トラブルが悪化する可能性があります。
枕カバーに最適な生地は、やわらかく肌触りが良い生地。さらに、皮脂汚れなどが枕カバーに付いているとその汚れが肌荒れを引き起こす場合がありますので、こまめに洗濯をして綺麗にしておきましょう。
まとめ
肌と睡眠の関係についてご紹介しました。
美肌を保つために、睡眠はとても重要。肌に良い寝具を使って睡眠をたっぷりとることで、肌荒れを防ぐことができます。睡眠時間だけでなく質を高めることで、良い肌の状態を保ちましょう。