女性は睡眠負債をためやすい?!
ご存知でしたか?男性よりも、女性の方が睡眠負債をためやすいという事実!そして、この睡眠負債が、アルツハイマー型認知症発症のリスクを高めるということも!女性の平均寿命は87
歳ですが、健康寿命は75歳という厚生労働省の調査結果がありますが、つまり、命はあっても約12年はベッドの上などで要介護の生活をしなくてはならないということです。さらに、認知症のリスクまで考えなくてはいけないとはますます老後が心配になってきました。
日本人女性の平均睡眠時間は、世界ワースト1位
2014年にOECD(経済開発協力機構)が発表した、世界25ヶ国の15歳から64歳女性の平均睡眠時間の調査で7時間36分、日本は堂々のワースト1位でした。なるほど、日本人女性は働き過ぎなのですね(笑)。ちなみに、OECD平均が8時間25分、一番長いのはスウェーデンで9時間3分でした。同じくOECDの調査で、男性が家事をしない国はどこかというものもあり、日本はワースト2位でした。そのあたりにも要因がありそうです。
社会学的要因と生理学的要因
先日、睡眠改善協議会の研修会に出席してきたのですが、テーマは「女性の睡眠」についてでした。女性が男性よりも睡眠負債をためやすい要因としては、2つあるそうです。1つは社会学的要因。コンビニエンスストアやSNSなどの普及で、社会全体が夜型化していること、女性の社会進出が進んでいる一方で、家事や育児などの負担がどうしても女性だけに集中することなどが挙げられます。2つ目は生理学的要因。毎月の月経や、妊娠から出産と女性には男性にはないライフサイクルの変化があります。排卵後に深部体温が高い状態が続くことや、妊娠時にはレム睡眠が減少すること、そして、出産後は睡眠が分断されてその質が著しく低下してしまうことなど、とにかく質の高い睡眠がとりづらい環境に。避けては通れない更年期には、自律神経のバランスが崩れることによって寝つきが悪くなり、中途覚醒も増えてしまうようです。女性は一生を通して、「睡眠」とうまく付き合っていくことが必要のようです。
解決のヒント① 「15分の仮眠!」
では、睡眠負債をためない対策としてどんなことがあるでしょう。睡眠時間をしっかり確保することが一番ですが、日々の多忙な生活の中ではなかなか難しいですよね。そこでオススメしたいのが、仮眠(昼寝)です。20分以内、15分程度が理想!コーヒーなどのカフェインを摂ってから少しリクライニングしたチェアに体を預け、足を伸ばしながらゆったりとうとうとしてください、完全に横にならないことがポイントです。この方法だと深部体温が下がりにくいため深いノンレム睡眠に入らずに、30分程度で効いてくるカフェインの効果と共に目覚めがスッキリ。うるさい場所や明る過ぎる場所は避けて、目覚ましは必ずかけましょう。目覚めた後は明るい場所に出て、日の光を浴びながら身体を動かしてください。仮眠は短時間で脳がリフレッシュできるので、その後の仕事や家事がはかどりますよ。
解決のヒント② 「マットレスは高反発!」
そして、やはり寝具は大切です。特に、高反発のマットレス(敷寝具)がオススメ。高い反発力で、腰など身体の一部が沈み込まずに自然な寝姿勢をサポートしてくれると共に、スムーズな寝返りを促進します。寝心地が良いと人気のある低反発も悪いわけではありませんが、反発力が弱いため、睡眠の質には少々疑問が残ります。寝心地とは、主に眠りにつくまでの感覚ですので、その後の長い睡眠時間を質の高い状態に保つ方が大切な気がします。最近は、高反発でも寝心地がソフトなラテックスという素材も出ていますので、ぜひ検索してみてください。