入眠後、夜中に何度も目が覚めてしまったり、目が覚めて眠れなくなったりすることを「中途覚醒」と言います。中途覚醒により睡眠の質が下がると、日中に眠くなってしまい、仕事のパフォーマンスが低下しがちになります。中途覚醒で悩んでいる方は、原因を探って熟睡できる環境を作っていきましょう。この記事では、中途覚醒が起きる原因や対策法をご紹介します。ぜひ、参考にしていただければと思います。
多くの人が不眠の悩みを抱えている!?
平成19年度に厚生労働省が実施したアンケートによると、対象となる15歳以上の人のうち約20%が「睡眠によってきちんと休養がとれていない」と回答し、また寝酒や睡眠薬を常用している人も増加傾向であることがわかりました。その他の調査でも不眠で悩む人が年々増えているという結果が出るなど、多くの人が寝付きの悪さや中途覚醒を実感していることがわかっています。
中途覚醒を引き起こす代表的な原因3つ
中途覚醒は、多くの人にとって非常にやっかいな問題です。一体どのようなことが原因で起きてしまうのでしょうか?代表的な原因をご紹介します。
1.身体に合っていない寝具
マットレスがやわらかすぎたり、劣化してへたっていたりすることによる身体のだるさや寝心地の悪さが原因で、夜中に目が覚めてしまうことがあります。また、身体が沈み込みすぎて寝返りを打ちづらいことが原因で、腰や首に負荷がかかっている可能性もあります。さらに、まくらの高さが合わないことも中途覚醒の原因になり得ます。マットレスだけでなくまくらも含め、寝具が自分の身体に合っているかどうかを一度チェックしてみましょう。
2.精神的ストレス
仕事や人間関係など何らかの精神的ストレスがあると、脳がリラックス状態に切り替わるまで時間がかかり、深い眠りに入りにくくなることがあります。浅い眠りの時間が長くなる分、少しの音や光などの刺激で目覚めてしまいやすくなるのです。
3.寝酒や午後以降のコーヒー
寝酒や午後遅くに飲んだコーヒーの影響で、夜中に目が覚めることがあります。これは、アルコールを分解する際につくられるアセトアルデヒドや、コーヒーに含まれているカフェインの作用によって、興奮を促す交感神経が刺激されるためと言われています。また、アルコールやコーヒーには利尿作用があることも、夜中に目が覚めてしまう要因の1つと考えられています。
高反発マットレスと生活習慣の見直しで解決!中途覚醒を防ぐのに有効な3つの対策
中途覚醒を防ぐには、どのような対策をとると良いのでしょうか? 代表的な事柄を3つ見てみましょう。
1.寝具を見直す
体調不良の原因が自分に合っていないマットレスやまくらを使っていることにある場合は、思い切って買い換えを検討してみるのも一つです。たとえば、腰や背中がしっかり支えられる高反発マットレスに交換すれば、目覚めた時の身体のだるさや寝心地の悪さが改善される可能性があります。また、寝返りを打ちやすい高反発マットレスを使うことで、腰や首の負荷が軽減される可能性もあります。寝具を見直して自分に合った寝具に取り替えることで、しっかり眠れるようになるでしょう。
2.就寝前にリラックスできる方法を見つける
強いストレスにさらされると、心身ともにリラックスできず、眠りが浅くなってしまうことがあります。就寝前は、リラックスできるような行動を意識しましょう。ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる、軽くストレッチする、部屋の中をリラックスできる環境にするといったことで、体の緊張がほぐれて気持ちも落ち着き、睡眠の質を向上させることが出来るでしょう。
3.生活習慣を見直す
中途覚醒を改善したい場合は、睡眠前のアルコールや遅い時間のコーヒーは避けるようにしましょう。嗜好品は楽しむためのもの。絶ってしまうとストレスになるので、自分がどの時間にどの程度飲むと睡眠に影響するのかを把握し、体調に影響のない範囲で楽しく取り入れるのがおすすめです。
まとめ:寝具や生活習慣を見直して中途覚醒を改善しよう
せっかく早く眠っても、夜中に目が覚めてしまうと体の疲れを取り切れず、日中の眠気やだるさを引き起こしてしまいます。朝までぐっすり眠れるように、寝酒を控えるなどの生活習慣の見直しや、自分に合った寝具を選ぶなどの対策をしていきましょう。