今では一般的な寝具として定着した高反発マットレス。しかし、ライズTOKYOが高反発マットレスを発売した当時は、まだ広く知られている寝具ではありませんでした。ライズTOKYOの高反発マットレスがどのようにして生まれたのか、開発することになった経緯や高反発マットレスへのこだわりを、開発者に語ってもらいました。
— 高反発マットレスを開発したきっかけは?
当時は、やわらかくて寝心地の良いマットレスが好まれていました。素材がやわらかく、体の形にあわせて沈むため、包み込まれる感じのするマットレス。ベッドに入ったときに寝心地が良いため、やわらかいマットレスが大流行しました。
しかし実際には、しっかり沈み込んでしまう分どうしても体が固定されてしまうため、朝起きたときに体がだるいと感じることがわかってきました。「やわらかくて寝心地が良い」というのは、快適な睡眠とイコールではない。そこで、本当に良質な睡眠とは何かを研究し、ぐっすり眠れて心地よく目覚めることができるマットレスの開発に着手しました。
— どのような寝具を使うと、質の良い睡眠をとれるのでしょうか
睡眠の質を左右するのは、主に3つのポイントです。
1.温度調節機能
寝ている間に熱がこもると睡眠の質が低下してしまうため、当社のマットレスは通気性の高さを重視して設計されています。「スリープマジック」や「K18 3Dブロック」に使われている高反発ウレタンは、もともとは通気の良くない素材ではあります。しかし、マットレスにカットを入れたり、間に「超通気クッション層」を入れたりといった工夫により、通気の良い寝具を作り出しました。
2.整形外科的要素
人間の背骨は、まっすぐ立っているときが最も良い状態であるとされています。しかしながら人間の体はまっすぐではないため、一般的な布団に横になると腰のあたりが重みで沈みすぎてしまったり、横向き寝の場合は肩がうまく沈まなかったりします。背骨をまっすぐ保つのが難しくなってしまい、体のだるさや痛みを引き起こすのです。そこで、体圧が強くかかるほど強い力で押し返す性質を持つ高反発素材を使って、腰が沈まず背骨をまっすぐ保てる寝具を開発しました。
3.精神的要素
寝具の寝心地も重要なポイントです。そこで、肌触りが良くて体が楽に感じられるマットレス、熟睡できて朝の目覚めが良くなる寝具を目指して商品開発をしました。ライズTOKYOのマットレスは、どの季節でも快適に眠れるよう、カバーにもこだわりが詰まっています。
最適な硬さを追求して誕生した「スリープオアシス」
— 「スリープオアシス」とはどのようなマットレスですか?
最初に開発に着手したのは、3次元構造 高反発ファイバー素材の「スリープオアシス」です。ポリエチレンで作った細い繊維がからみあってマットレスの形を作っています。
— ファイバーの形にも工夫があるのでしょうか
ファイバーの太さや編み方によって、マットレスの硬さが変わります。また、編み方によっては偏りが出てしまうこともあるため、研究を重ねて何度も試作し、最適な状態を作り出しました。
現在、スリープオアシスは5cmのマットレスと2cmのマットレスパッドの2種類を販売していますが、この2つはファイバーの編み方が異なります。当初は同じ編み方で製造してみましたが、持ち運び用に丸めると折れてしまう箇所ができるという問題が生じたため、マットレスパッドの編み方を変更しました。また、シングル、セミダブル、ダブルとサイズによっても編み方を変えています。
— 他社製品と比べて価格が手頃な印象がありますが、価格にもこだわりがありますか
一般的に、健康器具や機能性寝具など健康に良いとされるものは、比較的高額であることも多く、一般の人の手に届きにくいことがあります。そこで当社では、高品質で、かつ、一般の人が購入しやすい価格であることにこだわって寝具を開発しました。マットレスの品質で妥協するのではなく、納品時の箱や持ち運び用のバッグなどを工夫することにより、質を落とさずに価格を抑えるということを実現しています。
— マットレスカバーをキルトにした理由は?
硬いマットレスには、どうしても寝心地の良さが犠牲になってしまうという課題が残りました。そこで、硬いマットレスでありながらも寝心地の良いものをと追求した結果、クッション性のあるキルトマットレスにたどりついたのです。肌触りが良く、季節に合った素材でお使いいただけるよう、リバーシブルになっています。
通気性がよく快適に眠れる「スリープマジック」
— ライズTOKYOのウレタンマットレスの特徴は?
ウレタンマットレス自体は当時から出回っていましたが、品質は様々でした。なかでも多かったのは、人が寝るとマットレスの凹凸がつぶれてしまう較的安価な製品でした。そこで、凹凸がつぶれることなく体をしっかり支え、かつ手頃な価格で入手できるマットレスを発しました。
— 珍しい形の「ウェーブタイプ」。どの寝姿勢に合いますか?
ウェーブタイプは、どちらかというと、あおむけに寝る人や体重の軽い人に向いています。開発当時、線で支えるタイプのマットレスは世の中にほとんどありませんでしたが、通気性が良く、しっかり体を支えるのにソフトな寝心地であることが高く評価され、当社の人気商品になりました。
— 「ブロックタイプ」はどの寝姿勢に合いますか?
ブロックタイプは、あおむけ、横向き、どちらの寝姿勢にも合うマットレスです。特に横向き寝の場合、一般的な布団では肩が沈むため肩や首が痛くなることがありますが、ブロックタイプのマットレスは横向き寝の肩をちょうど良く支えます。しっかり硬めなので、筋力のある方に好まれています。
最後に
「スリープオアシス」「スリープマジック」どちらも良質な睡眠を追求し、こだわり抜いて開発したマットレスです。一度寝ていただければ、きっとその良さを実感していただけるでしょう。多くの皆様にご利用いただけたら嬉しいです。