夜寝るとき、どのような服装をしていますか?着替えるのが手間だからと、部屋着のまま寝ているということはないでしょうか。軽視しがちな寝るときの服装、実は睡眠に大きな影響を与えているかもしれません。今回は、寝間着が睡眠に与える影響、そして快眠・不眠をもたらす服装について述べていきたいと思います。
寝間着を着るだけで睡眠の質が変わるって本当?
寝るときの格好は、パジャマ、スウェットなど人それぞれです。しかし、何気なく選んでいる寝間着によって、睡眠の質が左右されることがあるのです。ドコモ・ヘルスケア株式会社がムーヴバンド2を使って行った調査によれば、スウェットを着た時の中途覚醒者の割合は21%であったのに対して、パジャマを着た時は13%と8%も差が出る結果となりました。(http://www.d-healthcare.co.jp/column/sleep160627-2/より調査結果を引用)
これは、スウェット(=部屋着)のまま寝ることにより睡眠モードになかなか脳が切り替わらず、睡眠に悪影響をもたらしたことも一因と考えられています。基本的に、人は活動時には交感神経、非活動時(=就寝時)には副交感神経が優位になります。電気が普及していない昔であれば、日没とともに自然に副交感神経に切り替わりましたが、電気や電子機器が発達した現代では、意図的に自ら切り替える習慣を作らないと難しいのが現状です。
そして意図的に切り替える習慣として効果的なのが、寝るための服装に着替えること。寝る準備として寝間着に着替えることで、副交感神経への切り替えを促します。
睡眠に悪影響を与えてしまう服装とは?
では、睡眠に悪影響を与えてしまう服装とは、一体どのようなものなのでしょうか?以下にまとめてみました。
ジャージやフリースなどの運動着や防寒着
ジャージやフリースは動きやすく寝心地が良さそうなイメージがありますが、もともと運動着や防寒着として作られているため、厚手で通気性に優れていない場合があります。また、すべりが良くないため寝返りを打ちにくい素材でもあります。運動着や部屋着としては重宝しますが、寝るときに着るのは避けた方が良いでしょう。
フードや大きな襟のついたもの
パーカーなどのフード付きの洋服や、大きな襟のついたパジャマは、首や肩が凝る原因になりやすいため注意が必要です。朝起きると疲れが残っていたり、夜中に目が覚めるため熟睡できなかったりと、眠りの質が低下してしまう可能性があります。
靴下
冬などは特に、冷えるため靴下を履いて寝たくなることがありますが、実は、靴下を履いていることで体温調節がうまくいかなくなる場合があります。また、締め付けによりリラックスできなかったり、足の血流の悪化を引き起こしたりすることもあります。ただし、今は寝るときの使用を目的とした靴下も販売されていますので、体調に合わせて検討してみるのも良いでしょう。
快眠できる服装の特徴とは?選ぶ時に参考にしたい3つのポイント
では、快眠を促す服装には一体どのような特徴があるのでしょうか?以下にポイントをまとめてみましたので、寝間着を選ぶ時には参考にしてみて下さい。
1.肌触りが良く、締め付けのないもの
肌触りが良いと、リラックス状態になりやすく副交感神経への切り替えもスムーズに進みやすいです。コットン、リネンなど、肌触りが良いと感じるものを選ぶと良いでしょう。また、体が締め付けられるとリラックスできず、疲れてしまったり体温の調節が上手くいかなかったりということが起こりやすいです。締め付けのきつい服装は避け、ゆったり着られるものを選びましょう。
2.吸湿性、通気性、保温性の良いもの
睡眠中は大量の汗をかきます。特に夏は、汗をよく吸収する生地や、風通しの良い生地が適しており、ガーゼやオーガニックコットン、リネンなどがおすすめです。シルクも理想的な素材ですが、洗濯機で洗えないなど取り扱いの注意点があるものも多いので、生活スタイルに合わせて検討すると良いでしょう。
3.薄手のもの
厚手の寝間着で寝ていると、体を動かしづらく寝返りを打ちづらいことがあります。気候にもよりますが、薄手のものの方が自由に動けるため熟睡できるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。少しでも快適に眠るためには、寝るときの服装も重要なポイントです。何気なく選ぶのではなく、サイズ感、通気性や肌触りなどにこだわって、ぜひ自分に合ったものを見つけてください。