2017.09.15

脳すいみん講座「脳と睡眠の不思議な関係」トークショーレポート

9月1日(金)から3日(日)までの3日間、東京・丸の内にあるKITTEにて、ライズTOKYOのイベント「脳すいみん3DAYS」が開催されました。1階の広いアトリウムに並べられたたくさんのマットレス。ショッピングや食事に訪れた多くの人が足をとめ、高反発マットレスを体験していました。

今回は、イベント中日に実施された、早稲田大学 枝川義邦教授のトークショーの様子をご紹介します。

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脳すいみん講座:脳と睡眠の不思議な関係

— 今日は、脳と睡眠について色々なお話を伺いたいと思います。どのようなことをお話しいただけますか?

脳や睡眠の分野では、実はまだわかっていない事柄がたくさんあります。たとえば、人はなぜ眠るのか。動物にとって、眠るというのは敵から襲われる危険性の高い行動です。それでも眠るのは、寝なければならない理由があるからなのですが、その理由はまだわかっていません。

しかし、脳科学の発展にともなって解明されてきたこともたくさんあります。今日は、そういったことをお話ししていきたいと思います。

睡眠の役割について

— 眠る理由は解明されていないということですが、睡眠の役割については分かっているのでしょうか。

睡眠には、疲れをとることの他に、「成長ホルモンを生成して脳のメンテナンスをする」という役割を持っています。仕事や生活で脳や体を使うと、細胞から老廃物が排出されます。その老廃物は体に悪影響を及ぼすため、寝ている間に成長ホルモンが掃除をしてくれるのです。また、もう1つ、睡眠には昼間の記憶を脳に定着させるという役割もあります。

不思議な睡眠習慣

— 睡眠関して、都市伝説のような噂が色々ありますが、それは本当なのでしょうか? 4つの事柄についてお伺いします。

寝相が悪いのは身体に良い!?

子どもは寝ている間とてもよく動きますが、それは寝返りをたくさんうっている証拠です。睡眠の質を高めるためには、寝返りがとても重要。寝相が「悪い」という言い方をしますが、よく動くことは身体にとって非常に良いことなのです。

「お肌のゴールデンタイム」は本当にある?

一般に、夜10時から4時間がゴールデンタイムと言われています。しかし実は、本当のゴールデンタイムは「寝入ってから3時間」。この時間は成長ホルモンがたくさん出る時間帯であることがわかっています。「何時に寝たか」ではなく「何時間寝たか」が重要ですね。

「寝だめ」はできる?

寝不足が重なることを、借金に例えて「睡眠負債」と言うことがあります。平日に睡眠時間を確保できない場合、週末に「寝だめ」をして睡眠を貯金しておこうと思われるかもしれませんが、残念ながら睡眠は未来のための貯金をしておくことができません。

しかし、借金をして返済することはできますので、寝不足になってしまったら、その後で多めに寝て返済していけば良いのです。ただし、一括返済はできませんので、コツコツ返済していく必要があります。

起きないといけない日にはなぜ早く目覚めることができるの?

起きなければいけない時刻を意識して寝ると、その時間の少し前になると眠りを浅くするホルモンが分泌されます。そのおかげで目が覚めるのですが、分泌される理由はまだ解明おらず、睡眠の不思議の1つと言われています。

一週間でできる熟睡トレーニング

— 睡眠の質を高めるための方法があるそうです。その内容を教えてください。

朝起きたらすぐに太陽の光を浴びる

睡眠の質は、朝起きたときの行動で変わります。明るい部屋にいると眠りが浅くなりますが、なかでも太陽の光はその力が強いので効果的です。また、朝に太陽の光を浴びることで、夜眠くなるためのホルモンのタイマーのスイッチが押されます。つまり、夜ぐっすり眠るためには朝日を浴びることが重要なのです。最近の論文で、部屋の中で15秒程度光を浴びるだけでも効果があると発表されました。

カフェインや寝る前のスマートフォンを控える

夜にカフェインの入ったものを飲むと、眠れなくなってしまいます。また、ブルーライトは眠くなるためのホルモンを抑える作用があるため、眠気が覚めてしまいます。寝る前のカフェインやスマートフォンは控え、少し暗い部屋で過ごすのが良いですね。

睡眠環境について

— さきほど寝返りが重要だというお話もありましたが、なぜ寝返りが必要なのですか?

睡眠の質を上げるには体の中心部の温度(深部体温)を低く保つ必要があり、そのために必要なのが、寝返りです。同じところで動かずに寝ていると、汗をかくため体のまわりの湿度が上がります。すると汗をうまくかけなくなり、深部体温が上がってしまいます。深部体温を低く保って熟睡するためには、寝返りが必要なのです。

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今回ライズTOKYOから新発売されたスリープオアシス エントリーは、寝返りをうちやすく通気性が高いため、湿度や体温をコントロールできる素材です。睡眠環境としては最適な寝具と言えるでしょう。ベッドマットレスの上に1枚敷くだけで寝心地が変わります。

自分に合った睡眠時間を知ろう!セルフチェックの方法

自分に必要な睡眠時間を確保できているかどうかを知るために、まずは下記のポイントをチェックしてみましょう。
1.目覚めた時にすっきり感があるか
2.昼頃に眠気が襲ってこないか

一日のうちで脳が最も活発なのは、お昼頃です。この時間に眠くなってしまう場合は睡眠が足りていませんので、自分の睡眠をもう一度見直してみましょう。

最後に

睡眠の質は、今後ますます重要なキーワードになっていくでしょう。質向上のためには、寝具がとても大切です。睡眠環境を整えて、睡眠の質を上げることを意識していきたいですね。

 

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